解説

*1【具体的な直観的所与性から抽象的な本質へと至る現象学

特定のアプリオリな原理を前提にし、そこから演算的に体系構築を試みる「上からの」哲学に反し、「事象そのものへ!」をモットーとする現象学は、「真」の顕現の場である経験野に与えられる現象を本質直観することから始まります。


*2【古くからの哲学的対立を解消する】

後述


*3【現象学の客観主義と、実在的な客観主義】

あらゆる経験の源泉に基礎づけられていない実在的な客観主義(自然主義的態度における客観主義)は、真の客観主義ではありません。真の客観主義とは、絶対的な明証性の源泉である経験野に基礎づけられた ── 一見、主観的にみえる──超越論主義です。