【 シェリング『人間的自由の本質』を読む 1 】
2002/10/30〜2003/4/ にかけて、シェリング『人間的自由の本質』を
ネット上でまとめました。それをupしています。サブテキストとして
ハイデガー『シェリング講義』を用いています。
『人間的自由の本質』(中央公論社「世界の名著 フィヒテ・シェリング」所載、渡辺二郎訳、1809)
『シェリング講義』(新書館、木田元・迫田健一訳、1936)
思えば、この両著が僕が始めて丁寧に読んだ哲学書でした。
きっかけは、ネット上で識者の人が読書会をやるというから
乗っただけで、シェリングがどんな人かも全く知りませんでした。
結論から言えば、ハイデガーは面白かったのですが、
シェリングはさっぱりわかりませんでした。文体が難解というより、
全く異なった文化、価値の上に構築された壮大な城でした。
僕から見れば、まさに砂上の楼閣という感じでした。
ただし、この経験により難解な哲学書を読む自信と体力がつき、
以前は何度も挫折した『存在と時間』を始め、ハイデガー、フッサール
にも臆せず取り組めるようになり、大変貴重な経験だったと思っています。