2003-11-16から1日間の記事一覧

解説

*1【独断論】通常言われる「独断論」とは、「理性の能力を吟味することなく、経験の内部においてのみ妥当する概念を経験を越えた対象へと適用すること」です。そしてこのカント的な定義において、世界の実在とは経験の内部において妥当するものです。しかし…

【12】 現象学と精密諸科学の根本的危機

自然的態度を基とした実在論を放棄する理由は次の通りである。 あらゆる存在者の意味と存在妥当はそれ自体で存在しているわけではない。 それらは超越論的主観性の能動的・受動的能作に従って規定される。 実証科学はもちろん、数学や論理学は、研究対象──実…