2003-12-03から1日間の記事一覧

第二章 言語的世界の事象的存立構造

世界観のモデルの遍歴 中世 :生物をモデルに万物を了解 近世 :機械の存在構造に定位 現代 :言語存在の究明を手がかりに(?) 「言語は、分析してみると形而上学的な詭計にみち神学的な悪戯にみち*1、近代的分析的理性をことごとに翻弄する」(p47) 「言語…

第一章 現象的世界の四肢的存在構造

第一節 現象(フェノメノン)の対象的二要因●フェノメノンの対象的側面には、レアール(=所与)・イデアール(=etwas)な二肢的構造がある。「フェノメノンは、その都度与えられる所与以上の或るもの(etwas)”*1として”現れる」言い換えれば、意識は「必…

第一部序章 哲学の逼塞情況と認識論の課題

●1. 旧来の「主観−客観」図式の特徴 p71-1. 主観の「各私性」 :「主観は各自的な私の意識である」「感情移入共感」「群集心理」等、どこまでを私の意識と境界を引くのか?意識の各自性は、それぞれの脳の各自性ではない。 脳に意識は宿らない。意識と脳は密…

  【  廣松渉『世界の共同主観的存在構造Ⅰ』  】  

『世界の共同主観的存在構造』(廣松渉、勁草書房、1972)『世界の共同主観的存在構造』(廣松渉、講談社学術文庫、1972)(ページ数は勁草書房版です)