6 意識を定義する 

●6-1
「意識の定義」p178
脳内Nの発火があたれられた時、どのような基準が満たされたときに、そこに意識が宿るとみなされるかを判定する客観的な基準。意識がある状態、ない状態(睡眠)の境界を探る。

1. 脳内Nの発火が、どのような条件を満たした時に、そこに意識が生まれるか?
→大脳皮質のNの発火の頻度が、あるしきい値を超えたときに、意識が表れる。p186
→N発火の間の相互作用連結性に基づく、パーコレーション転移である。
  相互作用連結性 :ある要素と別の要素が相互作用を通してつながっている(単連結)とき、それらの要素は〜と呼ぶ。p188
  パーコレーション転移 :あるしきい値において、クラスター(Nがつながってできた固まり)の大きさが  系の大きさと同じ程度になる。つまり系が単連結(一つにつながった)状態になる現象。p191

2. 脳内の解剖学的部位のうち、どの部分集合に意識が宿るか?p203
→大脳皮質、視床、海馬領野。運動系の多くは関与しない。
 その違いは、N間の結合が双方向の興奮性ならば、そのN群は関与。

●6-2
問い「なぜ、Nの発火だけが、意識や心に直接寄与する特別な役割を担わされているのか?
  →現段階では答えらない。

(04/3/1)