2003-11-19から1日間の記事一覧

解説2

*4【心的主観性と超越論的主観性の関係】心的主観性も、超越論的主観性で意味を獲得された二次的なものです。(3a. 4-2の層において)すべてに先立つのは超越論的主観性ですが、その自我は、私を世界内部の存在とするような自己統覚機能が固有領域において働…

世界、他我の構成の仕方

a 現象学における他我の問い方 b 世界の意味の現れ方(総論) c 他我の意味の構成 d 客観世界の意味の構成 *3a【現象学における他我の問い方】「他我という意味は、いかにしていかなる志向性によって、いかなる総合において、そしてどのような動機付けに基づ…

解説1

*1【現象学的心理学と超越論的心理学の平行論】「あらゆる超越的な現象学的教説を、自然的な実証性の教説へと変換する可能性を明らかに示す」(p112) 「この経験的な現象学は、実証的な諸学問の完全な体系的全体と同一である」(p116)ただし、超越論的経験…

【9】 超越論的−現象学的還元および二重化の超越論的仮象

では、我々の主体は二つ(心的主観性、超越論的主観性)に分離しているのであろうか?もちろんそうではない。心的主観性(及びそれと対置して存在する世界)の存在は超越論的主観性を前提とする。たとえば知覚体験は、心的主観性においては外部の存在者から…